江戸時代、佐賀藩は福岡藩とともに長崎警護の任務に就いていました。江戸時代の日本において、外国に開かれた唯一の港であった長崎港は、幕末期には外国船との様々なトラブルを抱えていました。その最前線で警護任務に就いていた佐賀藩は、外国勢力からの圧力に対抗できる防衛力を整備するため、独自に外国船を購入し海軍を編成しました。
その佐賀藩海軍の根拠地となったのが、今回紹介する「三重津海軍所跡」です。2015年5月現在、ユネスコの諮問機関から世界遺産への登録勧告がなされ、軍艦島などを含め8県にまたがった史跡や遺構「明治日本の産業革命遺産」が2015年7月世界遺産に登録される事が決定しました。
しかし、韓国がまたもや「いいがかり」とも言えるイチャモンをつけて、日本批判のロビー活動を展開。登録への反対の姿勢を示し、日本側の妥協によって賛成に合意するという両国関係に大きな禍根を残す結果となりました。最近では欧米諸国でも韓国の異常な反日姿勢に対して疑問の声が上がり始めており、”韓国疲れ”などと言う言葉も出てきている始末。今回の件は日韓の関係にとって、友好とは真逆の効果を及ぼすのではないかと懸念してしまいます。
ということで、今回は世界遺産への登録が決定した「三重津海軍所跡」に行ってきたので紹介したいと思います。
自動車でマップを確認しつつ現地へ向かおうとするも、とにかく場所が解りにくい。現地人でない私は、散々迷いましたよ。初めて訪れる人は「三重津海軍所跡」ではなく、史跡への入口となっている「佐野常民(さのつねおみ)」記念館を目指すと標識も充実しているので行きやすいかと思います。上の写真は佐野常民記念館の正面玄関で、ここが「三重津海軍所跡」への入口も兼ねています。
入口を入ると、まず出迎えてくれるのがアームストロング砲。佐賀は大砲がやたらと多い街で、いたるところにカノン砲やアームストロング砲が鎮座しております。
施設に入るとスグに案内の方が現れ、最初にムービーを見るように勧められました。タイムトラベルと名付けられたアトラクションで、ヘッドマウントディスプレイを装着し、当時の様子を3DCGで再現した三重津海軍所を360度パノラマで楽しむことが出来ます。丸っこい椅子が水平方向にクルクル回るので、椅子を回す事で首を回さずに全方向を見る事が出来るのはとっても楽ですね。
CGは撮影できないので、館内で放映されている映像を撮影。上の写真のような作風で書かれた3DCGが、ヘッドマウントディスプレイで目の前いっぱいに広がります。
いよいよ外に出て三重津海軍所跡とご対面!と、意気込んで駆け出すと、なんの変哲もない河川敷公園の様な場所が目の前に…まじかよ(汗
日本O大ガッカリに数えられてしまいそうな風景に愕然としますが、そこは心配ご無用!三重津ウォーカーという最新アトラクションで、バッチリ楽しめます。上の写真にあるVRスコープとイヤホンを装着する事によって、解説を聞きながら160年前の風景を360度見る事が出来る。これはありがたい!
こちらが三重津ウォーカー用のナビゲーションマップ。見どころマップに沿って進んでいけば指定されたポイントで解説が流れ始め、VRスコープを覗くと3DCGで再現された当時の三重津海軍所を見る事が出来ます。
三重津海軍所跡へと続く通路に設置された全体写真。黄色い背景に黒で「1」と書かれた標識が、VRスコープを覗くチェックポイント。ここに来ると、VRスコープに映像が映し出されます。
ここはチェックポイント3で、一番の目玉であるドライドックと言われる船を入れるドックがあった場所。VRスコープを覗くと、迫力ある船体が目の前に現れます。
チェックポイントから次のポイントへ移動中の風景、見事なくらい何の遺構も残っていません。せめて建物の基礎でも残っていればと思い目を凝らしたのですが、何も発見できず。保護のために盛り土をして埋めているのかもしれませんが、少し残念ですね。
三重津海軍所跡の散策を終えて佐野常民記念館に戻ってくると、3階が無料で入れる展示室になっています。
展示室にはこのような再現模型や、出土品、三重津海軍所に関する動画を見る事が出来ます。
上の写真は、三重津海軍所の様々な解説を表示してくれる展示。気になる所をタッチすると、解説や当時の写真などが表示されます。
佐賀藩海軍が所有していた艦船の写真や絵も展示されていて、幕末期の日本において強力な海軍を保有していたことが解ります。
展望バルコニーもあり、ここから全景を眺めることが出来ます。
という事で、いま佐賀市内でも最も熱い観光スポット「三重津海軍所跡」を紹介しました。訪問時にはまだ世界遺産ではありませんでしたが、無事に決定がなされ一安心。多くの人の努力が報われて、本当に良かったとおもいます。
今回紹介した「三重津タイムクルーズ」と名付けられた見学設備は、全て無料で楽しむことが出来ます。VRスコープの貸し出しには、免許証などの身分証明書類が必要となるので忘れないように準備していきましょう。
三重津海軍所跡は遺構など目に見えるものは殆どありませんが、様々なツールを用いて当時の様子に対する説明がなされており、この場所が生まれた背景、目的、どのように運用されていたのかなどが良く理解できます。他藩と違い、長崎警護という大役を受け持っていた佐賀藩が、外国からの圧力に対抗するためにどれほどの危機意識を持って近代化を進めていったのか、その様子が良く分かる場所でした。
今回紹介できなかった佐野常民記念館は、建物の2階にあり入場料は300円(2015年5月現在)。海軍所跡で発掘された出土品の現物が展示されているそうなので、時間があれば見学してみるといいでしょう。
三重津海軍所跡
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