【佐賀】「須彌亭(しゅみてい)」レトロな肥前山口駅前の街並みと激うまラーメン【駅前ラーメンの旅】
スープの味が濃厚なのにアッサリ「須彌亭(しゅみてい)」のラーメンは別次元の味でした。
さて、モータリゼーションの最先端である地方都市「佐賀」で、あえて電車の駅前に拘った「佐賀駅前ラーメンの旅」・・・今回は佐賀県杵島郡江北町のJR肥前山口駅まで行ってきました。
この駅はJR佐世保線の起点駅で、長崎本線と連絡している駅なんです。特急の停車駅になっているため、長崎方面にも福岡方面にも行ける駅なんです。なので、意外と大きなホームを持った駅なんですよ。
ココから博多駅まで、最短で40分。のどかな田舎町なんですが、利便性抜群という好立地。
そして、この肥前山口駅の近くには、どうしても行きたかったお店「須彌亭(しゅみてい)」があるんです。私はラーメンの中で「塩ラーメン」が一番好きなんです。過去にもウマい塩ラーメンを佐賀で探したことがあるほど。
ということで、駅から歩いて塩ラーメンを食べに行ってきますよ!
と、意気込んで駅前の様子を見ると・・・なんじゃこりゃッ!めっちゃ素敵な雰囲気、レトロ感がプンプンしている駅前の様子。目の前の建物ヤバいね、すんげ~カッコいい。
なんともレトロな旅館、漆喰の部分が残っていて文字を浮き上がらせた看板になってるんです。いい仕事してますね~。
江北町は旧長崎街道の宿場町として栄えた町。ここから少し西へ行くと、小田宿という場所があります。紹介は又の機会に・・・今回の主役はラーメンですから。
旧長崎街道沿いの街並み。
さて、先ほど駅前にあったカッコイイ建物の前から東方向へ、須彌亭を目指して歩いていきます。
ココにもいい感じの長屋っぽいテナントが続いています。まだ営業している店もありますが、計画道路とかあるんでしょうか?いずれ無くなりそうな雰囲気です。
歩いていると、あるわあるわレトロな建物。
この看板もたまりません。「理研ワイテル」というヤカンのネーミングが昭和っぽくていいですよね。ワイテルは蓋が重く、押さえつけて蓋で鳴らす仕組みだったそうです。今よくみる「やかん」の口に笛が付いたタイプとは少し違うようです。
山のほうを見ると、なんか立派な仏様がコッチを見ています。見代り観音というそうですが、食べた後に立ち寄ってみましょう。
まったく・・・この家も良い味出してやがんな~コンチクショウ!
やっぱここは主要街道だったんでしょうね、テナントの造りになってますもん。この道は江北町の主要道だったのですが、バイパスと一緒に国道が少し南へズレたので交通量もほどほど。それがまたいいんです。のどかで落ち着いた田舎を楽しみたいのに、自動車が目の前をバンバン走ってるなんて最悪ですもんね。
さて、駅から歩くこと7、8分くらいでしょうか、お店についたのですが開店時間の10分前。初めて来る店なので、少し早めに着いてしまいました。そこで隣を見ると、コインランドリーと駐車場、目の前に線路!
ここはもしかして、チョットした撮り鉄スポットじゃないですか?
待つことしばし・・・特急が来たのでパシャリとやると特急のアップが撮れました。私は「撮り鉄」じゃなくて動かない風景や料理ばかり撮ってるんですけど、フェンスで腕を固定できるので三脚無しでも撮りやすい。
どうでしょう、鉄道初心者の写真ですが・・・
そうこうしているうちに開店時間になったので、ラーメンを食べに行きましょう。かなり評判の高いお店なので、楽しみです。
コチラが「須彌亭(しゅみてい)」です、入り口は向かって左側。営業中の看板があるところです。
ラーメンの提灯があります。
店内へは、すぐ右手にあるこの扉を開けて入ります。
開店してスグ来たのに、すでにお客さんがいます。店内はかなり狭くて、オープンキッチンとL字に配置されたカウンターがあります。奥には座敷席もあるようです。
メニューはコチラ。替え玉はドンブリごと渡すと、味をちゃんと整えて提供してくれるスタイルで一回のみ。
さて、何にしようかな~と考える間もなく即決。
注文したのはコレ「ゆず塩らーめん」ですよ!ドーン
やべ、めっちゃウマそう。
まずはスープ、塩ラーメンの命です。味が超絶シンプルなだけに、全くごまかしが効きません。
どうですかこの透きとおったスープ。一口飲むと、濃厚な出汁の味がググッと来ます。濃厚でグッとくるスープ、塩の塩梅もちょうど良く後味もイイ。見た目は透明なスープですが、かなり複雑で深い味。塩ラーメンはケッコウ食べてきましたが、関西などにはない味ですね・・・鶏ガラじゃない?
ニンニクを使っているみたいで、下のほうからすくうと味のインパクトもけっこうあります。私は豚骨にもニンニク入れますからね、これは好きだな~、めっちゃ美味しい。
そして、柚子の香りが素晴らしく合います。これは正解、まあ、最初から正解引いてるので当たり前なんですけど。
麺はよくある佐賀ラーメンの中細麺、博多や長浜よりは太い細麺です。そもそも替え玉に向かない麺ですから、スープごと渡してシッカリ味を整えてもらうというのは理に適ってます。
スープの見た目はすっごいアッサリに見えるんですけど、かなり出汁の効いたシッカリした味付け。麺とよく合っていて、バランスが最高です。
トッピングのカイワレも美味しいでね~。
コチラがチャーシュー。少し濃いめの味で、しっかりと味を切る役割を果たしています。巻き系のチャーシュー、手間がかかってます。
意外だったのが、錦糸卵っぽいトッピング。これをまとめて口の中に入れると、スープが絡んで美味しいんです。
スープのコク、旨み、塩加減。トッピングのカイワレ、ネギ、チャーシュー、キクラゲ、玉子。なんていうでしょうか、とっても調和がとれていてメチャメチャ完成度が高いラーメンです。
そして終始感じる柚子の香り。最後の最後まで飲み干せる、本当に美味しいスープです。見た目に騙されてアッサリ・サッパリ系と思ったら大間違い、かなりグッとくるコクと深みがあるラーメンでした。
ということで、お腹も膨れたことだし駅までゆっくり歩いて帰りますか。
この道、町の中心を貫く生活道路なんですけど、のどかでしょう?にスーパーなどを国道沿いに配置して、自動車の流れを中心部の外に出したのは正解ですよ。
さて、帰りは急がないので、行きに見かけた身代り観音を参っていきましょう。
行きに通った道とから山側へ一本入り、並行して走る旧長崎街道。そこに東照寺があります。
身代り観音はこのお寺の境内にあるのですが、参道は寺の横から入っていきます。
コンクリートで舗装された道を少し登っていくと、身代り観音が見えてきました。
身代り観音はコンクリート仏像の作者として有名な福崎日精という人が作ったそうなのですが、この福崎日精という仏師は謎が多いそうです。作品は日本全国、数多く存在しているのですが、いったいどこの誰だったのかが分らない。
昭和初期頃にコンクリートを使った仏像というのが流行ったらしく、精緻な技巧を使って優れた作品が数多く生み出されたそうです。福崎日精もそういったコンクリート像作者の一人で、全国に多くのファンがいるそうです。
身代り観音も、衣服の細かいしわの表現など細かいところまで美しく作り込まれていますね。
身代り観音から見た江北町の様子。遠くにイオンやベスト電器など、ロードサイド店。その先には広大な田畑が広がっています。
博多駅から特急で40分、ロードサイドにはスーパーやホームセンター、ディスカウントストアなど完備。そして、旧街道のレトロな街並みと、見渡す限り田畑が続く田園風景。
良い所ですよね~、実はこの江北町は移住先として人気が出てきている場所。なるほど、納得です。
以上、美味しい塩ラーメンと、江北町の街並みでした。
「須彌亭(しゅみてい)」
MAP:杵島郡江北町佐留志2200 Googleマップへ
営業時間:11:30から14:00、18:30から22:30
定休日:月曜日
この記事は私が訪問した時のものです、現状と異なる場合がありますので事前に確認する事をおすすめします。
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