古い繁華街といえば町屋ですよね。間口に対して奥に長い造りで、京都などでも大人気の町屋建築。佐賀市歴史民俗館には、18世紀の前期に建てられた町屋が移築されて一般公開されています。今回紹介する「旧牛島家住宅」は、19世紀半ばの資料で足軽の高楊伊助が居住し問屋業を営んでいたという資料が残っています。住居兼店舗として活用されていた家は、入口から南へ続く土間、天井には力強い梁があり、重厚で力強い建物がとても魅力的な町屋です。
明治初期の状態が保存されている旧牛島家住宅の入口、純和風の町屋建築。町屋好きにはたまらない雰囲気が、入口からぷんぷん漂っています。
南北に続く牛島家住宅の土間、幅も広く開放的な空間。町屋を見るたびに思うのですが、こんな家に住みたいと憧れてしまいます。町屋建築では当たり前となっている土間ですが、この土間は通り土間と言われ今で言う台所があり竈などが設置されています。この土間は、京都では通り庭ともいわれて家の部屋より一段下げて作られています。
入口を入ってすぐ左側にある板の間、二階へと上がる階段が設置されています。往時には店舗として活用されていたのでしょうか、広々とした土間とこの部屋があると更に広く感じます。
2階には機織り機が展示されていました。しかし、この天井の梁は見事ですね。
町屋らしく縦一列に並ぶ部屋を繋ぐ廊下、こういう木造住宅を見るとなぜか心が落ち着きます。
旧牛島家は、とても広々とした空間を贅沢に使った造りで解放感がありますね。よゆうのある空間に、重厚な梁や柱で構成された安定感抜群の木造建築。現代の家よりも、100年以上経った家のほうが住みやすそうに感じてしまいます。通り土間の奥には奥庭が設けられ、牛島家住宅には蔵が建っています。実際に見てみると解るのですが、この町屋建築というのは重厚な木造建築で見ているだけで安心感があり、デザイン的は今でも十分通用するオシャレさを持ち続けています。京都では町屋に憧れて移住したり、生活の場としてだけでなくカフェやアトリエとして活用する人が後をたちません。先人の知恵がいっぱい詰まった今でも十分通用する機能的な家、見たことが無い人にはぜひ実際に見て頂きたいですね。
ということで、佐賀市歴史民俗館は無料駐車場あり、入場無料、とっても素敵な場所なので一度訪れてみることをおススメします。
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