大正時代の姿に復元された「旧古賀銀行神埼支店」一般公開に行ってきました。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

佐賀県神埼市、旧長崎街道神埼宿に残る洋館「旧古賀銀行神埼支店」が大正時代の姿に復元されました。

旧古賀銀行は1885年(明治十八年)に開業した銀行で、本店の建物は現在も佐賀市柳町に歴史民俗資料館の一部として現存しています。両替商の古賀善平が設立した銀行で、1933年(昭和8年)まで営業していました。神埼市に残る神埼支店は古賀銀行の支店として1914年(大正3年)に建築された建物。「大正期の銀行支店建築の好例」として国登録文化財に指定され、22世紀に残す県遺産の認定を受けています。

以前、神埼宿を訪れたときはこんな状態でした。これはこれで風情があって素敵な建物だったですが

旧古賀銀行神崎1

1914年の建築当時の姿へと復元されました。見た目で大きく変わっているのは、下の写真の黒い建物。この建物は金庫だったそうですが、増築された2階部分がなくなっています。

旧古賀銀行神崎2

完成時の写真と比べると全く同じ。ほぼ当時のまま復元されています。

旧古賀銀行神崎3

神埼支店が完成したころの古賀銀行は、まさに全盛期の頃。完成2年後の大正5年には九州5大銀行に数えられるほどでした。

旧古賀銀行神崎4

それほど大きな建物ではありませんが、窓や柱などに意匠が施された豪華な造り。

旧古賀銀行神崎5

中に入ると吹き抜けの高い天井と、モダンでシックな造り。とても開放的で、落ち着いた内装。私が訪れたのは復元後初めての一般公開とのことで、よっしゃ~ッ!って感じでお邪魔しました。

やっぱ、これでも地方メディアサイトですからね、初物に出会えると嬉しいんですよ。私はただの個人ブロガーですが、気分はいっぱしの編集者です。

旧古賀銀行神崎6

福岡市歴史民俗館にある旧古賀銀行本店に飾られていた、神埼支店の写真。まさにこの場所、同じ場所に立ってます。

旧古賀銀行神崎7

正面から入って奥まで行き、入り口方向を見てみました。ちょうど入り口の横には応接室があります。

旧古賀銀行神崎8

この応接室には天井が無く、吹き抜けになっていたそうです。

旧古賀銀行神崎9

応接室のカーテンレール。これは完成時に使われていたものを、そのまま利用しています。

旧古賀銀行神崎11

所どころにこういった建物の案内があります。案内によると、この建物の壁内部には瓦が貼られていたそうです。これは火災を防ぐ目的だったと考えられています。

旧古賀銀行神崎10

建物の内側、壁に鉄骨がぐるりと取り付けられています。これは耐震補強したもので、当時はありませんでした。

フローリングの床に白い壁、ダークブラウンの建材がよく映えます。とっても落ち着いた雰囲気、大正時代のモダンな姿がそのまんま目の前に広がります。今見るととてもオシャレでカッコいい。いいなぁここ。

旧古賀銀行神崎12

天井もほら、とってもオシャレでしょう。

旧古賀銀行神崎13

続いて事務室から横に伸びる通路があります。この先にあるのは・・・もちろん金庫ですよ。鉄製の扉がいかにもですよね。

当時の人たちでも一部しか通る事を許されなかった通路。今、私が歩いてるんです。凄いでしょ。

旧古賀銀行神崎14

金庫には窓が2ヵ所、鉄格子がはめられています。

旧古賀銀行神崎15

外にでて建物の裏側に回ってみると、とっても面白い和洋折衷の斬新なデザイン。

旧古賀銀行神崎16

黒地に白枠の窓と、通気口でしょうか二つの穴。とても可愛らしいデザインの金庫室、目を惹きますね。

旧古賀銀行神崎17

旧古賀銀行神埼支店、それほど大きな建物じゃないので見どころが多い訳ではありません。が、やっぱこのレトロ感がたまりませんね、見応えは十分です。

この建物が立つのは旧長崎街道神埼宿、櫛田神社の目の前です。通りもどこか懐かしい田舎の商店街風、正面に神社の鳥居。シチュエーションも抜群。

旧古賀銀行神崎18

一つ残念な事があるとすれば、建物の中には旧古賀銀行に関する展示は殆どなかった事。代わりに、復元工事を詳しく解説したプリントを貰いました。耐震補強や基礎の補強、改装されていた部分の撤去などなど、内容は復元工事に関する物のみ。

けどね、見に行った人はどんな工事したかなんてどうでもイイんですよ。いろんな施工図面とか載せてますが、見に来る人がこんな事に興味を持つと思います?建築業者じゃないんですから。

ということで、古賀銀行に関する展示は佐賀市柳町、佐賀市歴史民俗館にある旧古賀銀行本店に少しだけありました。

旧古賀銀行神崎19

佐賀市柳町:旧古賀銀行

古賀銀行の歩み、年表で紹介されていました。古賀銀行の設立から、解散まで。そして、本店の建物がどうやって今まで残って来たかが書かれています。

1926年には取り付け騒ぎが起きて帳簿整理のために休業し、そのまま1933年に解散しているんですね。僅かな記述ですが、かなり生々しい。

旧古賀銀行神崎20

旧古賀銀行の通帳なども展示されていました。やっぱ当時は手書きなんですね、判子が沢山押してあります。入出金の度に手書きで判子、自衛隊共済組合の通帳を思い出しました。今もまだ手書きなのかな・・・旧古賀銀行神崎21

こちらは社旗でしょうか。

旧古賀銀行神崎22

展示室はこんな場所、貴重な展示物が並んでいます。気になったら、併せて見に行くのもいいでしょう。

旧古賀銀行神崎23

神埼市に新しい観光スポットが誕生しました。担当の方によると、今後どのように活用するかは全く決まってないとのこと。それでも古い建物をしっかり保護し、次代に残していくというのは大切な事ですよね。ただ、この建物一つというのは少し残念、本当ならもっと地域全体、街並みごと残っていればよかったんでしょうけど。まあ、今さらいったところで始まりません、一度壊すと元に戻せませんから。

あと、私が訪問した時点では期間限定公開。常時公開はされていないようでした。今後一般開放されるかもしれませんので、最新情報など神埼市の公式サイトや観光情報をチェックすると良いかもしれません。

神埼市公式サイト⇒http://www.city.kanzaki.saga.jp/

「旧古賀銀行神埼支店」

開館時間:内部は非公開(期間限定公開でした、常時公開はしていません。)



 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter で佐賀ポータルをフォローしよう!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

たくや@非正規編集長負け犬

投稿者プロフィール

非正規社員で非正規農家、非正規ウェブメディアの自称編集長と、もはや存在自体が非正規じゃないかと心配しながら暮らす”負け犬”ダメ中年。
起業に3回失敗しながら、全く懲りない永遠のチャレンジャー。

いつの日か、負け犬からハイエナに進化できる日を夢見ています。

大阪で生まれ、兵庫のベッドタウンで育ち、航空自衛隊に7年間勤務したのち就職。転勤族として全国を転々としながら時どき起業して失敗。その都度転職を繰り返し、気が付いたら福岡の片隅に流れ着いておりました。

この著者の最新の記事

関連記事

特集

戦国佐賀
佐賀の乱
佐賀レトロ

おすすめ記事

  1. 佐賀の中心部にある「唐人南パーキング」に何気なく入ってみると、そこは驚きのレトロゾーンでした。 私…
  2. 本庄人柱10
    佐賀市末広1丁目にある末広東公民館には、人柱となった女性を祀る観音堂があります。 江戸時代の180…
  3. グリコのポーズ
    グリコといえば「グリコのポーズ」そしておまけですね。子供のの頃は父が買ってきてくれるキャラメルが楽し…
  4. 「山口亮一旧宅」えっ!こんなところに?佐賀の街中にあった築250年以上という茅葺屋根の古民家。 佐…
  5. 龍造寺23
    肥前龍造寺氏、その名の由来となったお寺が龍造寺。佐賀市内に現存しています。 龍造寺隆信で有名な龍造…

おすすめ

  1. 「山内農場」ってどっかの農場の名前かと思ったら魚民のモンテローザ系なのね。 今日も佐賀、休みで予定…
  2. 麺処佐賀の麺と、佐賀自慢の玉ねぎを使えば「あっ」という間にご当地グルメの完成です。 料理のド素人で…
  3. 「まるふくうどん」はとっても庶民的な「うどん」屋さん。とっても優しい普通のおいしさ、オジさん大好きで…
  4. 佐賀西与賀にある創業大正十三年という老舗蒲鉾メーカー「野中蒲鉾」の直売店に行ってきました。 残念な…
  5. 丸房露アイス3
    佐賀を代表する菓子と言えば「丸房露」その元祖ともいわれる老舗が鶴屋!これは間違いない。 丸房露用の…

アーカイブ

ページ上部へ戻る