「肥前ケシアド」佐賀藩御用菓子司「鶴屋」江戸のお菓子を復刻!食べてみた

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佐賀一番の老舗菓子屋「鶴屋」から肥前ケシアドという江戸時代のお菓子の復刻版が発売されています。

佐賀の「鶴屋」と言えば、地元では知らない人が居ないほど有名な老舗。創業は何と1639年!江戸時代初期の頃、将軍は3代将軍徳川家光。日本が完全に鎖国したのがこの年。佐賀鍋島藩御用の菓子司、伝統、格式、全てにおいて佐賀で一番と言っても過言ではないお菓子屋さん。

鶴屋が創業したころに起きた有名な出来事といえば2年前の1637年に島原の乱、天草四郎です。長崎平戸から出島にオランダ商館が移されたのが2年後の1641年の事。この記事を書いているのが2017年ですから、378年間も続く伝統のお菓子屋さんなのです。すごいなぁ。

そんな歴史ロマンあふれる老舗、お店があるのは与賀神社から真っ直ぐ西に延びる参道沿い。

ケシアド1

目の前に与賀神社二の鳥居があります。

ケシアド2

室町時代に建てられた楼門で有名な与賀神社、ここから真っ直ぐ西へ伸びる参道。その途中に鶴屋があるんです。

与賀神社9

この参道は江戸時代の城下町図にも記載されている小路、江戸時代の道。いや、それ以前から使われていた道なのかもしれません。数百年前の人たちが歩いた通りを、いま私が歩いています。これが佐賀、歴史を知るのではなく感じる事が出来る。う~ん、これだから佐賀歩きはやめられない。

ケシアド3

そんな歴史が凝縮された通りに建つ、これまた古い歴史を持つ老舗。さっそく中へと入ってみましょう。

中に入るとドシッとした老舗の雰囲気、歴史と伝統に裏付けられた和風の重厚な佇まいです。

ケシアド5

壁に掛けられた「御用」の看板。これが御用商人の証、佐賀の殿様も鶴屋のお菓子を食べたんでしょう。重いなぁ、重い。ほんと、これを見ただけで来た甲斐があった。歴史の重みが目の前に掛かっています。

ケシアド6

そうそう、私が今回、この鶴屋さんにやって来たのは、なんでも江戸時代のお菓子を復刻して発売したという情報を聞いたからなんです。鶴屋には「鶴屋文書」というお菓子の製法を記した文書が代々受け継がれているそうなんです。これだけでも、貴重な歴史資料なのだそう。

その中で1755年頃に編纂された「菓子仕方控覚」という文書の中にある、「けし跡(けしあど)」というお菓子を復刻して発売したというじゃないですか。いや、江戸時代のお菓子、それも藩御用のお店ですよ、食べてみたいと思いませんか。ねぇ、興味あるでしょう?もうね、いてもたっても居られず、雨の中、福岡から買いに行ったんです。

お店としても自慢の逸品らしく、店内の入り口スグ、ドーンとケシアドコーナーがありました。

ケシアド7

あとはほら、やっぱ鶴屋といえば丸房露。以前紹介した北島と、どちらが元祖なのか意見を二分しているのがココ鶴屋なんです。

現在に伝わる日本の丸ぼうろのルーツとして完成させたのは佐賀市伊勢屋町の横尾家の祖先が17世紀後期に完成させたものをルーツとする「北島ルーツ説」、あるいは鶴屋の二代目店主太兵衛が17世紀中期に長崎にてオランダ人より製法を直伝に学んだとされる「鶴屋ルーツ説」が発祥の双璧となっており、そのルーツがどちらが先であるかは定かではない。

Wikipediaより

いずれにしても佐賀発祥の銘菓、とうぜん丸房露も一緒に買っていきます。

ケシアド8

江戸時代のお菓子、とっても楽しみですねぇ。ワクワクしながら帰宅。

創業寛永十六年とかかれたシール、品のある袋に入った鶴屋のお菓子。

ケシアド9

丸房露と肥前ケシアドの江戸菓子コンビ、3個ずつ買ってきました。

ケシアド10

まずは「肥前ケシアド」箱から出してみました。

手に持ってみるとズシッと重みがあって、中身がギュッと詰まってるのが分かります。もっとフワッとしたお菓子かと思ったのですが、思ったよりシッカリした手触り。焼き目がとっても綺麗です。

ケシアド11

もとになったのはポルトガルの「ケイジャータ」というチーズ菓子。日本ではチーズの入手が困難だったために、文書のレシピではチーズの代わりにカボチャのあんを使ったと記されているそうです。当時の職人さんたちが、代用の素材を駆使して試行錯誤したんでしょうね。

今回の復刻版には、本来使うはずだったチーズを練り込んで現代風のアレンジが施されています。つまり、本来使うべきだった材料を使って、当時の職人たちが目指した味に仕上げたという事でしょうか。そのため、菓子の名前も当時の「けし跡」ではなく「肥前ケシアド」として発売されました。

原材料を見ると、肥前ケシアドにもカボチャが使用されています。

ケシアド12

まずは半分にカット、中の餡は黄色がかったこし餡。ビシッと詰まっています。

一口食べると、まず最初に来るのはシナモンの香り。かなり強めですね。確かにチーズの味、そこに優しい甘さの餡。これは上手く言い表せないですね、微妙な味が沢山混ざって凄く複雑なんだけど上品な味になってます。基本的に和菓子っぽい、けどチーズの味がして洋風の香りもある。そして、全体を包み込むシナモン。

これは古いお菓子だけど、とっても新しい味。美味しいですよ。是非いちど食べてみてください、お茶にもコーヒーにも合いそう。

ケシアド13

続いては丸房露。これはもうアレです、外れはありません。メッチャ美味しいです。サクッといきそうだけど、ギュッとしてフワッとなるあの独特の食感。優しい甘さと、飽きの来ない味。

ケシアド14

いやいや、奥が深いですね佐賀のお菓子。なんといっても歴史が違う。肥前ケシアドも、現代アレンジとかじゃなくて当時のまま完全復刻とかあったら食べ比べてみたいですね。

ケシアド15

他にどんなお菓子があったんでしょう、江戸時代って色んなグルメが発達した時代と聞いているので、ロマン溢れる復刻シリーズがもっと出て来ると楽しいですよね。再現する職人さんには、相当な苦労があるんでしょうけど・・・

唯一無二、佐賀鍋島の御用菓子司、370年以上も菓子一筋、受け継いできた伝統からどんなお菓子が生み出されてくるのか。佐賀の「鶴屋」は、佐賀に行ったら絶対にチェックすべきお店ですよ。お店の周辺も歴史スポットがありそうですし、肥前ケシアド片手にゆっくり歩いてみたいですね。

「鶴屋菓子舗本店 肥前ケシアド」

MAP:佐賀市西魚町1⇒ Googleマップへ

営業時間:9:00から19:00

定休日:元日

※この記事は訪問時のものです、内容が変更されている場合などがありますので詳しくは公式サイト等でご確認ください。

鶴屋菓子舗公式サイト⇒http://www.marubouro.co.jp/





 

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たくや@非正規編集長非正規農家兼ブロガー

投稿者プロフィール

現在は非正規社員で非正規農家、非正規ウェブメディアの自称編集長。
主に営業畑を渡り歩き、広報企画担当時にマーケティングを実地で勉強。
一部上場企業で営業課長、ベンチャー企業では営業本部長という肩書を貰った事もあります。
全国10以上の都市に転勤し、都会と田舎の格差に驚愕。地域活性化に興味を持ち、まちおこし関連の仕事をすることが現在の目標。

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