なんと!九州でお伊勢参りが出来たんですね。
伊勢神宮から分霊を勧進された日本で唯一存在する「お伊勢さん」の分社
九州に伊勢神宮の分社があるなんて、みなさん知っていましたか?
佐賀にある伊勢神社は1542年に神埼市の田手に分霊を勧請したのが始まりで、1591年に佐賀城下町整備の際に鍋島直茂によって現在の場所に遷座されました。
佐賀市内にある伊勢神社の看板。市内を南北に貫く国道264号線沿いにあります。
看板から西方向、真っ直ぐに続く旧長崎街道。
このまま真っ直ぐに歩いて行くと、正面に鳥居と楼門が見えてきます。ここは旧長崎街道が鍵状に曲がるポイントで、その角が伊勢神社の境内です。
この鳥居は石造りの肥前鳥居で慶長12年(1607年)の刻銘があり、市の重要文化財に指定されています。
この楼門は19世紀(1800年代)初期に建てられたそうです。
楼門をくぐって境内に入りました。大きな神社ではありませんが、とても綺麗に整備されています。本殿と拝殿は1940年に改築された建物、楼門をくぐって右側に南を正面に建てられています。
境内には彦山権現社と恵比寿社も祀られています。
佐賀といえば恵比寿様と言われるくらい、えびす像が数多く祀られています。
ここに祀られている恵比寿像は1743年に祀られたもので、平成の大合併前の旧佐賀市エリアでは最も古い恵比寿像なのだそう。
この他にも、境内には古そうな肥前狛犬があります。
とても素朴でどこか愛嬌のある狛犬、独特のの可愛らしさが人気です。
コチラには2体ありました。
なんとも言えない表情ですね、デフォルメされた素朴でシンプルな狛犬が人気になっているようです。元祖佐賀のゆるキャラです。
精悍な顔つきの凛々しい狛犬も居ました。
コッチはカッコいいですね、今にも動き出しそうなほど躍動感のある狛犬です。
社殿の横に回って本殿を見てみると、伊勢神宮の影響を受けた造りになっていました。
伊勢神宮といえば小学校の修学旅行で行って以来なかなか参拝する機会がありませんでしたが、まさか九州で「お伊勢参り」が出来るとは思いませんでした。
そもそも日本で唯一、なぜ佐賀に分社が出来たのか。
今からおよそ450年前の戦国時代、佐賀神埼に住む杉野隼人という人が18歳から44歳まで年に二回の伊勢参りを欠かさず53回もお参りしたそうです。
伊勢神社に伊勢神宮の分霊が勧請された1542年といえば、武田信玄が信濃へ侵攻し諏訪氏が滅亡した年であり、織田信長の父にあたる信秀が三河で今川義元を破った小豆坂の戦いがあった年。戦国乱世まっただ中で、九州から伊勢に参るのはとても困難な事でした。そんな中で九州から53回も参拝するなんてことは、前代未聞だったそうです。
その信心深さを称えられ、特別に勧請を認められ佐賀に伊勢神社を立てたのが伊勢神社の始まり。
基本的に神道では神様はいくつでも分けることができるので、ここに参るのも伊勢神宮に参るのも同じ神様に参拝するためご利益は変わらないんです。伊勢神宮は日本人全ての祖神である天照大神を祀った神社ですから、一度は訪れておきたい場所ですね。
三重県の伊勢神宮はなかなかお参りできませんが、ここなら気軽に参拝できます。
「伊勢神社」
MAP:佐賀県佐賀市伊勢町9−8 Googleマップへ
伊勢神社に関する詳細は下記リンクから公式サイトをご覧ください。
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