佐賀市の玉屋1階にある「中の小路 そば勢」というお店に行ってきました。たまたま「ランチ巡りBOOK佐賀」という、本を提示すると500円でランチを楽しめるグルメ本をコンビニで見かけて購入し、大好物の鴨のそばが掲載されていたので立ち寄ったのですが、実はこの店、とんでもない名店だったのです。
今回訪れた「そば勢」は、2005年”現代の名工”に選出された長尾茂穂氏が経営する手打ちそば店。現代の名工とは優れた技術者を厚生労働省が表彰する制度で、同じ年に選ばれた食の”現代の名工”には、和食の道場六三郎氏、寿司の名店「すき屋橋次郎」の小野二郎氏と、食の世界では知らない者がいないほどの巨匠の名前が…さらに長尾氏は2007年にそば職人としては唯一の黄綬褒章を受章、まさに伝説のそば職人なのです。そんな巨匠の一人が経営するお店が、なんと佐賀市にあったんですね。現在、厨房を任されているのはご子息との事ですが、確かな技術で打たれる名人の蕎麦を味わえる店なんですよマジで。
という事で、私のような庶民は事前に情報を知らなくてよかったと思ってしまいます。知っていたら気後れしていく事が出来なかったかも(笑
なんせ私は小心者の小市民なので…と、無駄話は別にして、さっそくお店を紹介していきましょう!
場所は佐賀玉屋1階、いかにもそば屋らしいシンプルな店構え。
入口を入ると、ダークブラウン系の落ち着いた内装で、左手にカウンターとオープンキッチン、右手にテーブル席、奥は少し広くなっていてゆったり出来るテーブル席。
注文するのは当然ながらグルメ本に掲載されていた「鴨せいろそば」通常1,080円が、本を提示すると500円に!これはお得です。注文時にお試しで他のメニューも勧められたので、だし巻玉子150円を注文。
先に出された”だし巻玉子”です。思った以上に厚みがあり、一切れとはいえ結構なボリューム。味付けは甘めの玉子焼き、お寿司屋さんで食べる玉子みたいな味付けですね。
そばを待つ間に、少しメニューを拝見。グルメ本で注文できる蕎麦は二八そばといって、つなぎを使ったものですが、そば粉100%の十割そばもあります。本格的な手打ちそば屋なので、当然といえば当然ですよね。
写真付きのメニューもあり、穴子天の写真が美味しそう!鴨も好きですが、穴子天も大好物なんです。天ぷら単品で780円ですから、次回は鴨南蛮と穴子天単品で食べたいですね。
待つことしばし、蕎麦がやってきました!そばは少し太めで、平べったい感じです。
二八そばなので、シッカリしたコシがあって食べ応え十分。そばの風味は少し弱めですが、少し太めのそばにツユがシッカリと絡まり、ノド越しは最高!ツユは濃厚な辛汁、最初は少し辛いと思ったのですが、コクと旨みがとにかく深い、本当にガツンというインパクトがあって深い、あまり味わった事のないようなツユです。そこに鴨の旨みがシッカリ出ていて、メチャメチャ美味しい!
しかし、この鴨が美味しいですね。とても柔らかくて、ひと噛みごとに鴨の旨みがジワッとしみだしてくる感じ。こんなに美味しい鴨も、なかなか味わえませんよ。柔らかい、旨みが強い、鴨の味が濃い、とにかく美味しい!と、モグモグやっていると、どうぞと出されたのがコチラ、十割そばです。ちょうど厨房の真ん前、そばを調理している正面のカウンターに私が座っていたためでしょうか、小皿に少しサービスしてくださいました。
二八そばに比べると、少し細め。つなぎ無しなので、二八よりコシは弱いですが十分なコシの強さ。コチラは蕎麦の風味がシッカリしています。
コシ、太さ、ツユとの絡み具合が絶妙なので、かなり計算されているんでしょうね。そばの味も良くて、ツユと合わさると最高に美味しいそばでした。そして、なによりも大好物の鴨がヤバい!何この旨み、マジなの?というレベルの美味しさ。さらに、濃厚でメチャメチャ深おいしいツユ、最後に出されたそば湯はトロトロでツユを割って飲むと、もう別次元の美味しさでした。
う~ん満足と店を出ようとしたら、隅っこに賞状が!
本当に凄い人が営むお店なんだな~と、思わず撮影してしまいました。
以上、西日本で唯一「現代の名工」のそばを味わう事が出来るお店、まだ行った事が無い佐賀市民がいたら、一度は行ってみるべきですよ。
中の小路 そば勢
営業時間:11:30~17:30
休日:玉屋の店休日
MAP:佐賀県佐賀市中の小路2-5Googleマップへ
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