ポツンと建っている煉瓦館、不思議な光景です。
佐賀大町町に残る杵島炭鉱の変電所跡「大町煉瓦館」のロケーションがステキでした。
遺構がどうとか、炭鉱時代の建物が残っているとか、そんなもの関係ないくらい炭鉱町の面影を色濃く残す大町町。そんな昭和40年代にタイムスリップしたような街並みのシンボル的な建物が、今回紹介する「大町煉瓦館」です。
杵島炭鉱は明治42年に操業開始した、北方町(現武雄市)、江北町、大町町と3町にまたがる大規模な炭鉱でした。そんな杵島炭鉱の遺構として、唯一残った炭鉱関連の建物がこの変電所跡。現在は大町煉瓦館として、イベントなどに活用されているそうです。
周辺は住宅と田畑が広がる小高い丘の様な場所。そんな中にポツンと煉瓦造りの古い建物が建っていて違和感を感じるのですが、そのギャップがむしろ良い方向に作用して味のある風景になっています。
変電所なので、華美な装飾などはなく実用性重視で建てられた建物。しかし、とてもモダンで、美しい建物ですね。
コンパクトで可愛らしい建物、煉瓦で造るとセンスのいいモダンな建物になりますね。コンクリートで作るとこうはなりません。
近づいてみると、入口に「ご自由に中に入って見学下さい」と書いてあります!
ラッキーと思ってドアを開けようとするのですが、押しても引いても開きません。どうやら鍵が閉まっていたようです。
しかし、中も見たいのでガラス越にレンズを押し当てて内部を撮影してみました。中の漆喰っぽい壁が剥がれて煉瓦が見えている感じ、この廃墟感がたまらなくステキです。
入口の前には大町町の古い写真が展示されていました。在りし日の変電所の様子。
変電所だっただけに、電線を通していた跡が今も残っています。
こうやって見ていると、ヨーロッパのおとぎ話に出てきそうな雰囲気ですね。
杵島炭鉱変電所は昭和2年より運転を開始したとの事なので、その年に建造された建物なのでしょう。
この煉瓦館は住宅地の中にあって、更に少し高台になっているため存在感が凄いんです。建物云々よりも、周りの景色と建物とのギャップというか、コントラストというべきか、とにかく深く印象に残る風景です。
また、周辺地域は炭鉱住宅が今でも数多く残り、そこで人々が生活を営んでいます。炭鉱は無くなりましたが、そこで暮らしていた人たちの生活は地域に色濃く残っているんです。
主要な道路沿いは綺麗に整備されつつありますが、一歩路地に入ると自転車がすれ違うのがやっとというような狭い路地と、古い炭鉱住宅が建ち並ぶ光景を楽しむことが出来ます。
まるで昭和40年代にタイムスリップしたかのような街並み、大町町は素晴らしい昭和の遺構が残る町でした。町歩きにゼッタイおススメ!昭和好きの人は、ぜひ訪れてみてください。
「大町煉瓦館(旧杵島炭鉱変電所跡)」
MAP:佐賀県杵島郡大町町福母2712−38 Googleマップへ
詳しくは下記リンクから、大町町商工会のサイトをご覧ください。
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