小城鍋島藩といえば肥前柳生ですよ。
リアル武家屋敷で食べる健康ランチ
古民家カフェとかよく聞きますけど、今回紹介する「小城鍋島家ten」は武家屋敷ですよ。それも柳生新陰流の使い手の家系という、武の名門”西小路鍋島家”の屋敷です。これは歴史好きにはたまらない店じゃないですか!
小城鍋島家は鍋島直茂の長男である佐賀藩初代藩主”鍋島勝茂”の長男、鍋島元茂を初代とする小城鍋島藩7万3000石の藩主です。鍋島元茂は柳生新陰流”柳生宗矩”の直弟子で剣豪として知られ、剣の達人として宗矩から印可書を与えられました。
鍋島元茂は初代佐賀藩主勝茂の嫡男でしたが、鍋島家が関ヶ原の合戦で西軍に与したために藩主勝茂が徳川家康の養女をめとることとなり、佐賀藩主勝茂と家康の養女である菊姫との間に生まれた子を嫡男とするために廃嫡されて小城藩主となります。
今回ギャラリー&カフェ「小城鍋島家ten」としてオープンした武家屋敷は、元茂の長男である二代小城藩主”鍋島直能”の次男、鍋島元敦を初代とする西小路鍋島家の屋敷。西小路鍋島家は小城藩家老の家柄で、代々柳生新陰流を受け継ぐ武の名家でした。
現在も西小路鍋島家の末裔の方が居住されているそうで、現代風に改装されている部分もありますが名家の屋敷らしい堂々とした佇まいです。
武家屋敷と言えば式台玄関ですね。
玄関には小城鍋島藩がよく用いた「隅立て四つ目結紋」があります。鍋島家は近江源氏である佐々木氏の末裔とされていますから、目結紋が本来の家紋だそうです。同じ「隅立て四つ目結紋」を使用した有名な大名といえば、室町から戦国にかけて南近江を支配した源氏の名家六角氏があります。
「たのもー!」と言いそうになりますが、ここは自分で扉を開けて中に入りましょう。
玄関を上がり左手、表座敷にあたる部屋が客席になっておりテーブル席が四つ配置されています。テーブル席の周りには、麻で出来た服などが販売されています。
武門の家をうかがわせる、鍋島三郎が兵法を習うにあたって1790年に提出した誓約書が飾られています。
小城鍋島家tenのメニュー。食事は日替わりランチのみです、この日は豆腐ハンバーグと魚料理を選べるとのことで魚を選び注文しました。
待っている間に周りをキョロキョロ。座敷奥から玄関方面を撮影。
手洗いがレトロで素敵ですね、歴史を感じる作りです。
ウロウロしているうちに待望のランチが運ばれてきました。野菜ソムリエと栄養士が献立しているという、健康志向のお昼ご飯。雑穀米と少しトロミを付けた汁物、小鉢とメインプレート。汁の出汁がとてもシッカリして美味しい!
メインのプレート、季節の野菜と魚のグリル?にバジルの効いたトマトソースがかかっています。
相変わらず佐賀の野菜は美味しい!このカボチャ、マジでウマいです。全体的に味付けは薄くないですが、刺激のない優しい味になっています。素材の味が、そのまま引き立ってとても美味しいですね。
食後にはゼリーとコーヒー。ゼリーは、とっても優しい甘さ。コーヒーはシアトル系ですかね?かなりダークロースト、流行りのブレンド豆苦味系コーヒーです。苦味の後にじわっと美味しくなるコーヒーで、酸化してないし最後まで丁寧で手を抜かない安心して食べられるランチでした。
食事以外にも、店内には雑貨などが販売されています。カワイイ器や小物、店で出されているコーヒーなどがあるので見ていて楽しいですね。
今回お邪魔した「小城鍋島家ten」は、武家屋敷を活用したとっても素敵なお店でした。普段から栄養などに気を使った食事が出来ればいいのですが、実際には難しいですよね。
そんな時に、こういう野菜ソムリエなどのプロが献立してくれる料理はとてもありがたい存在です。
また、歴史ある建物を活用する事で次の世代へと日本の貴重な旧宅を引き継いでいく事が出来る、まさに一石二鳥です。
戦火をまぬがれた佐賀には古い家や建物が数多く残っているので、それらを次の世代へと引き継いでいくために様々な取り組みがなされています。これからも応援していきたいですね。
「Gallery&Café 小城鍋島家 Ten」
MAP:小城市小城町西小路208-2 Googleマップへ
営業時間:11:00〜18:00 4月〜9月 11:00〜17:00 10月〜3月
休日:月曜休み(祝祭日の場合は翌日)
この記事は私が訪問した時のものです、事前に確認することをおすすめします。
※ランチ限定20食
小城鍋島家tenウェブサイト
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