佐賀県伊万里市にある焼き物の里「大川内山」にある観光施設を紹介。
伊万里焼の歴史を感じる観光スポット、藩窯公園や伊万里鍋島会館、伊万里・有田焼伝統産業館も要チェックです。
さて、前回の記事から引き続き、伊万里市大川内山を散策します。
窯元が建ち並ぶ大川内山の観光ストリート「鍋島藩窯坂」の終点から、川を渡った対岸には古い登窯の遺構や陶工の家を再現した建物などがある藩窯公園へと続く入口があります。
入口から入っていくと、川沿いに整備された綺麗な遊歩道があります。
橋を渡って対岸に着くと、自然の中に調和した古い石垣と再現された陶工の家がありました。
こちらが陶工の家の内部。再現されたものなので、土間ではなくタイル敷き。綺麗すぎる気がしますが、なんとなく雰囲気は伝わってきますね。思ったより狭い家です。
陶工が使っていた道具類の数々。
簡単な説明とともに展示されていて、当時の生活を垣間見る事が出来ます。
こちらは作業場でしょうか、作業の様子が再現されています。
隣にも建物が立っていて、トイレもある休憩所になっているようです。
建物が二棟立ち並び、更にその奥へと続く道を進んでいきます。すると、目の前には断崖絶壁。よく見ると何か彫られています。
庭のようになっていますから、ここに住んでいた人が彫った物でしょうか。何か文字が書いてありますが、内容は分かりません。宝永と元号が入っているように見えるのですが、微妙に字が違うみたいですね。
宝永といえば1700年代前期、江戸時代初期のころ。何が彫ってあるのか、ネットで調べた限りでは分かりませんでした。
ここから山の中の道を進んでいくと、清源下窯跡があります。
1660年から1670年代に操業していた窯で、水平全長35m以上。京都風の磁器が出土しているそうです。ここは御用窯創業以前の窯とされています。
ガラスのシェルターで保護され、出土時の状況を見る事が出来ます。
古窯跡を過ぎると登りの階段が続き、登り切ると展望台がありました。
が、展望台からの眺めは最悪。大川内山を一望!と思ったら、木しか見えません。わずかに除いた街並みがコチラ。
展望台の周りは広場になっています。
広場を抜けて川沿いの通りへと降りて行く途中、ここにも古い窯跡がありました。
「お経石窯跡」ここは綺麗に遺構が残っていて見応え十分。先ほどの清源下窯跡と同年代に操業していたそうです。
川沿いの通りに出ると、対岸に窯元が建ち並ぶ観光のメインストリートの建物が見えます。
ここには見学用の登り窯がありました。
通りの様子が良いですね、賑やかな鍋島藩窯坂と違って落ち着いた街並み。
このまま進むと、伊万里鍋島焼会館が見えてきました。川をまたいで一周してきたようです。
ゆるやかな下り坂を降りると左手に伊万里・有田伝統産業会館が見えてきたので中に入ってみます。
入口を入ると左右に二つの展示室があり、左側の広い展示室には窯元の作品が飾られていました。
うわぁ~、めっちゃ綺麗なピンク。青とか緑もきれいですが、これは目立ちます。
入口から入って右側の、少し狭い展示室には古い伊万里焼が飾られています。
江戸時代に作られた焼物で、日本の旧国名が書かれています。う~ん、実に興味深い…ですね。江戸時代の頃には、かなり正確に国土の形が知られていたんですね。これもまた驚きです。
そういえば、某テレビ番組に出ている「イイ仕事してますね~」の鑑定士さんが、博物館などで良い作品、本物の作品をしっかり見る事が目利きには大切だと言ってました。ここには、その本物があります。骨董屋さんに行く方は、ここで目利きの腕を磨いておくと良いかもしれません。
全くの素人である私の目から見ても美しい焼物がならんでいる展示室を出て、建物の外に出るとスタート地点である「伊万里鍋島焼会館」に戻ってきました。
中は大川内山の窯元の作品が並ぶ売店になっていました。
太一郎窯さんの器がありました。モダンですね、古い伝統を感じるんですけど今風のオシャレな器。
こちらには、かわいい「招き猫」が並んでいます。
こちらは喫茶スペース。焼物だらけの空間でのカフェです。贅沢ですね。
ここでは観光マップももらえるので、駐車場を備えた観光拠点としてとても便利な施設です。
ということで「大川内山」今回の取材は日帰りで二度訪れ、二日間かけて回ったのですが、まだ行けなかった場所もあるんです。焼物を目当てにして来る人がほとんどでしょうが、歴史を感じさせる遺構なども楽しんでもらいたいですね。
回りきれなかった場所は、また機会を見つけて訪れてみたいと思います。
「伊万里鍋島焼会館」
MAP:佐賀県伊万里市大川内町乙1806 Googleマップへ
営業時間:午前9時~午後5時
「伊万里・有田焼伝統産業会館」
MAP:佐賀県伊万里市大川内町丙221−2 Googleマップへ
営業時間:午前9時~午後5時
休館日:年末年始(12月29日~1月3日)
観覧料 無料(特別展を除く)
詳しくは下記リンクから、公式サイトをご覧ください。
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