佐賀県の人口減少対策「衰退の現実を受け止め、最悪を覚悟する事から全てが始まる」と思うんだけど。

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佐賀新聞の記事によると、佐賀県の人口が2035年には68万人になるとの調査結果が発表されたそうです。2010年の85万から約2割の減少となり、2015年2月の約83万人からも大きく減少することになります。人口の減少は全国的に起こる現象で、もはやこの大きなトレンドを変える事は出来ないでしょう。

少子高齢化による人口減少は20年以上前から指摘されていた事で、誰も先の事なので真面目に対応してこなかったツケが回ってきた結果、取り返しのつかない状態になりました。20年後くらいの人口予測は、出生者数から推計しているのでかなり正確に予測できるそうです。

佐賀の人口減少、主要自治体はどうなる?

県内で唯一、鳥栖市だけが2010年比で約20%の人口増加。それ以外の自治体は全て減少し、佐賀市が19%減で19万3200人、唐津市は27%減の9万2500人で10万人を切ると予測。もっとも減少幅が大きいのは、太良町で44%減の5500人、原発を有する玄海町が39%減の3900人と、日本の歴史上例を見ないような急激な人口減少に見舞われることになります。

さらに少子高齢化も進み、65歳以上の人口が33・8%(2013年26.1%)となり3人に一人が高齢者となります。

人口減少問題への対策は

出生率の上昇や移住促進、若者の転出を抑制するなど様々に検討されています。しかし、今のところ有効な対策は講じられていません。そもそも、対策など無いのかもしれません。少しでも減少を緩やかにするため、移住促進や定住促進に取り組む事は大切ですが、日本中の数千ある自治体が同じ事に取り組みます。ガチンコで人の奪い合いです。各自治体は協力ではなく、競合によって勝つか負けるかのゼロサムゲームを戦う事になります。

移住や定住を前提に対策を考えるのであれば、この戦いを勝たなければなりません。しかし、もし負けたらどうなるのでしょう。数千単位の人口減少に対して、数年で百数十人移住させましたと担当者が胸を張っている記事を見たことがありますが、そんなもの文字通り焼け石に水。まるでパチンコをやめられない人が今までに負けた金額をを考えず、今日は5万勝ったぜと自慢しているようで正気とは思えません。

もはや避けては通れない人口減少問題の対策として避けては通れない、確実にやらねばならない事は、人口減少を前提にしたうえで自治体が存続できるような構造へと変革していく事です。今までの日本は、経済成長と人口の増加を前提としていました。これからは、人口の減少と経済の衰退を前提として運営していけるように、社会全体の構造を変革する必要があります。

佐賀平野

今までの佐賀県の行政組織は、80万人以上の人口に対して行政サービスを提供出来る規模のものでした。しかし、これからは人口も収入も減少していくのですから、68万人でも運営していける組織へと大幅な縮小をしなければならないでしょう。つまり、人口減少に対する有効な対策とは、佐賀県民が現実から目を背けずに正面から向き合い、地域内に居住する人々が皆で分担して痛みを背負う覚悟をする事ではないでしょうか。

人口は減少します、経済も縮小します、行政の業務も縮小されます、福祉予算は減ります、地方税や公共料金など様々な負担は増えます。最悪これが現実となります。

地域の住民が問題を現実のものとして受け止め、最悪の事態が現実として起きるんだと理解し覚悟した時、初めて新しい社会の姿が見え、本当に意味のある議論がなされるのではないでしょうか。また、移住促進や定住促進策も、今までの慣習や常識にとらわれないような、思い切った対策が打てるでしょう。今はまだ、その手前の段階でグダグダと足踏みをしているように見えます。

人口減少による地方衰退の危機ではなく、実際に問題が降りかかりつつある現在。まずやらなければならない事は、希望的観測による目くらましではなく、最悪のシナリオを県民の多くが現実として受け入れ、理解し、覚悟を決めるため、政治家や行政機関がしっかりとした広報活動を行う事ではないでしょうか。また、県民は行政や政治家任せでなく、自らが当事者として問題を受け止めて物事を考えなければなりません。誰かが上手くやってくれるだろうと思っているのなら、どうなっても文句を言う事は出来ないのですから。

 

参考記事:佐賀県の人口、2035年には2割減の68万人 -佐賀新聞

 

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コウテツタクヤ編集長

投稿者プロフィール

非正規社員で非正規農家、非正規ウェブメディアの自称編集長と、もはや存在自体が非正規じゃないかと心配しながら暮らす”負け犬”ダメ中年。
起業に3回失敗しながら、全く懲りない永遠のチャレンジャー。

いつの日か、負け犬からハイエナに進化できる日を夢見ています。

大阪で生まれ、兵庫のベッドタウンで育ち、航空自衛隊に7年間勤務したのち就職。転勤族として全国を転々としながら時どき起業して失敗。その都度転職を繰り返し、気が付いたら福岡の片隅に流れ着いておりました。

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