「他地域との差別化」世田谷区が実践する地方が学ぶべき地域活性化への取り組み。

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東京都世田谷区の取り組みは理に適ってますね。

保育士に最大82,000円の家賃補助。待機児童解消し子育て世帯を呼び込む。

東京都などの都市部では、待機児童の多さが課題となっています。その結果、夫婦共働きが出来ず、子供を産むことが大きな負担となり少子化の原因の一つともいわれています。

そんな中で、東京都世田谷区では2015年4月から、世田谷区内の認可保育園等で働く保育士について、上限月額82,000円の家賃補助を行っています。

区内の認可保育園等に勤務する採用5年目以内の常勤保育士、常勤看護師が、保育運営事業者が賃借する住宅に入居する場合、82,000円を補助基準上限額として、保育運営事業者に補助を行います。

世田谷区公式サイト

補助の仕組みは、保育所が住宅を借り上げ、そこに保育士が住み、区が補助金を保育所を支払う仕組み。いわゆる社宅のような住宅を提供し、費用を区が負担するという、入居する保育士にとって大変なメリットのある制度です。

世田谷区は待機児童が問題となってる東京都内でも、特に多い地域。不足する保育士を確保するために、他にはない好待遇で東京都内だけでなく札幌、名古屋、福岡などでも説明会を開催し、県外からも人員を確保する取り組みを始めています。

この記事を読んで、な~んだ東京か・・・と思うかもしれませんが、他と差別化して地域内に人を呼び込む仕組みとして、素晴らしい制度なので地方も参考にすべきだとおもいます。

地域活性化には他地域との競合に勝つ施策が必要。

今回の制度が素晴らしい点は、高い保育料を支払える所得の高い層に対し「多くの保育士を集める事で保育所の数を増やして子供を預けやすくなる」というインセンティブを用意することで、区内への移住を促進するという仕組みになっている事です。

つまり、ターゲットを明確にして分かり易いインセンティブを用意することで、他の地域との差別化を図り、特定層の地域内移住者を増やす。そのことで人口が増え、地域内の経済が拡大し、収入が増え、社会福祉分野の予算を確保し、さらに制度を充実させる。という好循環を生み出す事ができます。

ビジネスにとって最も大切な事は、目的を達するための仕組みを造ること。

理にかなった仕組み(スキーム)が完成すれば、その仕組みが機能する限り継続的に結果を生み出す事ができ、核となる仕組から様々に派生させたり、内容を充実させてさらに強固な仕組みにする事もできます。

そして、その仕組みを継続的に機能させ続けるためには、しっかりと利益を確保し継続性を担保しなければなりません。世田谷区の取り組みは、それらを全て満たした優れた仕組みを作り出しています。

今回紹介した事例では、制度の内容は世田谷区だから出来る事かもしれません。しかし、事の本質をしっかりと理解すれば、地方でも内容を変えてそのまま利用できる仕組みでもあります。

それぞれの地域で出来る事を考え、地域で狙えるターゲットに絞り込み、地域で実現可能な分かり易いインセンティブを用意すれば、少なくとも他の地方都市に先んじて人を呼び込むことに繋がります。

そういった意味で世田谷区が待機児童解消を目指す取り組みは、地域活性化の事例として学ぶべきことが沢山あるのではないでしょうか。

 

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コウテツタクヤ編集長

投稿者プロフィール

非正規社員で非正規農家、非正規ウェブメディアの自称編集長と、もはや存在自体が非正規じゃないかと心配しながら暮らす”負け犬”ダメ中年。
起業に3回失敗しながら、全く懲りない永遠のチャレンジャー。

いつの日か、負け犬からハイエナに進化できる日を夢見ています。

大阪で生まれ、兵庫のベッドタウンで育ち、航空自衛隊に7年間勤務したのち就職。転勤族として全国を転々としながら時どき起業して失敗。その都度転職を繰り返し、気が付いたら福岡の片隅に流れ着いておりました。

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