佐賀北部に広がるさと山集落にある老舗饅頭屋さん「北山饅頭」に行ってきました。
佐賀北部に広がる背振山系の高原地域、かつては山内と呼ばれた山里の集落に美味しい饅頭を売る老舗があると聞いて行ってきました。場所は古湯温泉で有名な佐賀市富士町、嘉瀬川ダムの少し北。大野代官所跡や江藤新平が蟄居中に寺子屋を営みながら暮らしたという「金福寺」のスグ近く。
のどかな山里集落に建つレトロな建物、お店の名前は「北山饅頭」知る人ぞ知る饅頭の名店です。
お店の前は公園になっていて駐車も容易。
昭和5年に初代が考案した「北山饅頭」が人気のお店で、田舎らしい素朴な味を求めて遠方から買いに来るファンも多いのだとか。
明治元年頃に建てられたいう古民家の雰囲気がとってもいい。この集落には古い民家が沢山残っていたそうなのですが、ダム建設でほとんどが無くなったのだとか。治水対策も大切ですが、少し寂しいですよね。
お店は工場と一体になった店舗、田舎の手作り饅頭。お店の中がどうなってるのかとっても楽しみ。
「ご自由にお飲みください」と書かれた地下水。嘉瀬川の上流、水源地の地下水です。
これは唐箕(とうみ)という農機具ですね。江戸時代から使われ始めた機械、収穫した穀物を脱穀した後、もみがらやわらクズを風によって取り除く農具。
店内に入ってまず目に飛び込んできたのが、囲炉裏を中心にした座席。本物の古民家が持つ歴史を感じさせる重厚な造り。山里の集落にある古民家、本物のレトロ、最高の演出ですよね。昭和レトロな時計も絶妙にマッチしてます。昭和の高度成長期くらいまでは、こういう家が沢山あったのです。昭和の物と明治の古民家がマッチして当然なのですよ。
何かの手形でしょうか。
そして肝心のお饅頭。陳列されている種類は少ないですが、私が訪れたのが昼を過ぎてからだったので売り切れたのかも。私が訪問した時に店頭にあった饅頭は、北山饅頭とそば饅頭、そしてやぶれ饅頭の3種類。人気の甘酒饅頭は売り切れのようです。
初めて訪れたのでお店の名前を冠した「北山饅頭」は外せませんよね。一種類だけだと寂しいのでやぶれ饅頭とのセットを購入することにしました。
お店のすぐ隣には明治の維新政府で活躍し、後に佐賀の乱を起こして処刑された「江藤新平」が家族と暮らした金福寺があります。
江戸時代の代官所跡もあるので観光のついでに立ち寄るのもおすすめです。
ということで買って来たのがコチラ。シンプルな紙包みがレトロでいい感じ。
包みの中から出てきた入れ物も素敵ですね。木の容器を使ってるなんて、いまどき珍しいんじゃないでしょうか。お土産にも喜ばれそう。
茶色いのが北山饅頭で、白と餡のまだら模様がやぶれ饅頭。それぞれ5個、計10個入り570円。木の入れ物は不要な湿気を吸い取りながら木に水分を貯めて保湿するので、乾燥とベタつき両方を防ぐ優れた容器なんですよね。
まずは北山饅頭から。黒糖の香ばしさが良いですね、シットリしたコクのある黒糖生地。餡は甘さ控えめなんですけど、シッカリ甘い。嫌味のない素朴な甘さで、小豆のうま味が強烈。甘すぎないけど味が濃い。
そしてタップリと美味しい餡を楽しめるやぶれ饅頭。北山饅頭と違って、こちらは粒餡ですね。この餡も上品な甘さで、味は濃いけどしつこくない。生地の甘さとのバランスが良くて、とっても美味。
甘さがくどくないので、パクパク食べられますね。家内にも大好評、コーヒーにも緑茶にもあいます。餡は自家製とのことで、紹介文によると60代から70代に「懐かしい味」と好評だとか。確かに手作り特有の優しくて深い味です。
北山饅頭へは福岡市早良区にある私の自宅から40分から50分くらい。途中には三瀬そば街道や、嘉瀬川ダム、ダムの駅があります。三瀬や富士町は福岡都市圏に隣接した人気の高原リゾート地。
ダムの周りを通る道からの眺めもとても良くて、のどかな山里に建つレトロな古民家を利用した店も雰囲気最高なんです。日本の原風景というか、こういう田舎っぽい感じは本当に素敵ですよね。佐賀は福岡市のスグお隣、気軽に田舎を楽しむには最適の地なんです。週末どこにいこうか迷ったら、ぶらりと田舎へ行ってみるのも良いかもしれませんよ。
「北山饅頭」
営業時間:7:00から18:00(冬期は17:00まで)
定休日:火曜日、不定休あり
佐賀観光協会ウェブサイトに詳細あり⇒http://www.sagabai.com/main/?cont=kanko&fid=287
※この記事は私が訪問した時のものです、現状と異なる場合がありますので事前に確認する事をおすすめします。
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