耕作放棄地をひたすら耕し、ようやく作物を植えるところまでやってきました。
2016年11月末から休日を使って耕作放棄地をひたすら耕し、草の根を取り、石をどけ、迎えた2017年3月1日。ついに、ついにっ!私にとって人生初となる野菜の植え付け作業を行いました。
記念すべき私の初めてをささげた野菜は「ジャガイモ」。なぜジャガイモを選んだのかというと、栽培が比較的容易と言われている事。肥料が少なくて済むという事。さらに保存がきくため、休日しか農作業が行えなくてもゆっくり出荷できること。
とにかく週1日か2日しか作業ができないうえに、雨が降るとそのまま予定が1週間ずれこむという厳しい条件ですからね。そんな悪条件でも栽培できそうな野菜を選びました。農作業に割り振れる時間が増えない限り、当面は根野菜を中心に栽培していくことになります。
こちらが始めて植える野菜の栄誉に浴したジャガイモ「キタアカリ」20kg。畑に一番近い農協資材センターが糸島市(私たちは福岡市農協所属)なので、糸島農協で買って来ました。
このジャガイモを約3週間、室内で光にあてて芽だし作業を行います。浴光育芽というらしいのですが、この白い芽を光に当てて育てます。
3週間もすると、白い芽が濃い色の芽になります。こうやって、植える前に強い芽を育てるんです。
ジャガイモは気温10度以上で芽を出すらしく、光を当てる事で色の濃い太い芽に育てるんです。こうやって育てたら、畑に植える3日前に芋をカットします。
切る方向は、芽が沢山出ている芋の頂点を上にして
反対側にあたるヘソのように窪んでいる部分を下に、芽をよけて、だいたい縦半分に切ります。今回は春植えなのでカットしますが、秋植えの時はそのまま切らずに植えたほうがいいそうです。
種にする芋は40gほどあればいいらしいのですが、芽の数がうまく合わなかったり、小さすぎて生育不良になると嫌なので全部半分でカット。最低でも芽が二つ無いとダメです。一つの芋から2本の茎を育てますから。
この芋は190g以上ありますねぇ、3つに切っても良いんですけど・・・まずは練習用ですから、確実を期して収量よりも安全に作れるように半分カットにします。
こうやってカットした芋の切り口を乾かすため、室内に3日間置いておきます。
そしていよいよ植え付けの日、私の農家としての歴史がスタートする日、2017年3月1日を迎えました。用意した芋を畑へと運びこみます。
切り口は見事に乾燥しています。この乾かす作業をしておかないと、切り口から芋が腐るそうです。
芽も元気に育ってきていますね。
さて、いよいよ芋を植える準備です。
まず、準備していた幅90センチの畝に45センチの間隔をあけて2条の溝を掘ります。深さは10センチ弱くらい。ホーという農機具があると、とっても楽に掘れます。
そこへ30センチ間隔で芋を置いていきます。切り口は下。そして、芋と芋の間に有機肥料をスコップ1杯分ずつ撒きました。畝二本に4条植えたジャガイモ。
芋と芋の間に肥料を置いて行くのですが、芋にかかると良くないそうです。風で肥料が舞うので、芋にかからないよう慎重に。
芋を植えた溝を全て埋め戻し、畝の表面をレーキを使って綺麗にならします。
そして、畝の上に雑草対策と遮光のために、黒いビニールマルチを張ります。
マルチを張ったのは、出来る限り手入れをしなくていいようにするため。ジャガイモを育てる際には、途中で土寄せをして芋が地上に出ないようにしなければなりません。しかし、休日しか農作業出来ない私の場合、出来るだけ作業数を減らしたいんですよね。
そのため遮光効果のある黒マルチを張って、土寄せをしなくていいようにしました。また、マルチをしておけば雑草が生えません。草取りの手間が省けるのは大きいですね。なんせここは耕作放棄地、除草剤を使っていないので土の中には雑草の茎根や種が山ほどあります。放っておくとどんなことになるか、想像するのも怖いくらい。
マルチ張りも生まれて始めて経験。風で飛ばされないように周りを埋めるのですがこれがうまく行かない・・・というか、畝間が狭すぎるのと畝幅が一定じゃないのでメチャメチャ手こずる。植えるだけだと1時間くらいで終わるのですが、マルチ張りに大苦戦の四苦八苦。畝を修正したりしながら作業したので、ここまで来るのに4時間くらいかかりましたw
やっぱ頭でやり方を分かっても、実際にやってみると思った以上に上手く行かない。実践で得た教訓から、やり方を改善して少しずつ効率をよくしていくしかありませんね。
それでも最初の草むらを知る私からしたら、ここまで未経験ながら出来ただけで感無量。
実際はようやくスタートなんですけどね。
後は無事に芽を出して、順調に芋が育つことを祈るばかり。
そろそろ農薬の勉強を始めないと・・・時間が出来たら農協に教えを請いに行かねば。無農薬に憧れるのですが、この時期は休日農業じゃ不可能です。まずは化学肥料不使用、有機肥料で育てる事からスタート。秋に植える予定のキャベツは無農薬でできるかなぁと思います。なんせ、虫がいない時期に育てて収穫しますから。
この後は3月中に大根と人参を植える予定。ナスなどの果菜類や葉物野菜は、休日農業じゃ無理。栽培の管理もだし、収穫がスタートすると毎日のように採らなきゃいけない。そんな時間ありません。
なので、まずは根もの野菜をひたすら育てていきます。さてどうなることやら・・・未経験、自己資金なし、農業をやりたいという気持ちだけで始めた農業。興味を持っていただけたら、なま温かく見守ってください。
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