「消費税増税問題」現実を見よう!日本の経済は良くなりませんよ、良くなる要素がありません。

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アベノミクス失敗!と政府を批判する人たち、根本的なところから勘違いしてませんか?

あのですね、日本の経済が成長する、経済規模が拡大するなんてありえないですよね。だってそうでしょう、労働者人口は減少して何も生み出さない高齢者が圧倒的に増えて行くんです。なので、経済規模を拡大して景気を良くしようという考え自体が間違いなんです。

今の制度は高度経済成長という、経済規模の拡大を前提として作られた制度。現在の日本経済は減退局面、今後悪くなっていく状況の中で出来る事をやるという制度に変える必要があるんです。

そんな事、政治家の先生方はみんな分かってるはずです。

じゃあ、なんでGDP600兆円とか、経済規模を拡大します!というような、景気が良くなるような話をするのか。それは、国民が現実を見ようとしないからです。

本当の事を言っちゃうと「政治家が何言ってんだ!」なんて批難を受け、さらに人気取りを目的とした政治家が出来もしないのに出来るなんて約束しちゃうわけです。んで、実際にやってみると出来なくて、失敗と非難されて、結果何も変えられない。民主党政権が見事にこのパターンでしたよね。

頭の良い人が考えてくれる、誰かがうまくやってくれるなんて期待している人が多すぎるんですよ。戦後の日本って、大きな事を決断したり変革したりする必要がないほど順調に発展してきましたから1990年代くらいまではそれで良かったんです。

そこで思考停止してしまい「失われた20年」なんて言われたりしながらズルズルと現在までやってきて、ついに危機的な状況に陥りそうだという事になって政府も慌て始め、根本から物事をひっくり返さなければならなくなったんです。

しかし日本は変われない、日本国民はいまだに政治家や官僚がうまくやってくれると勘違いしてるんです。なので、日本の舵取りをする総理大臣は、難しいと分かっていても国民が期待している事を言わなければならない、夢物語を語り、実現できなくて批難される。ジレンマですよね。

これ全て、国民が悪いんです、国民の現状認識の甘さと覚悟の無さが悪いんです。ダメなのは政府だけじゃありませんよ。

そういえば、こんな記事を見かけたんですよ。

この中で、日本の変革を邪魔する人についてこう記しています。

日本の変革を妨げる人のパターン

1.壊すという行為事態に恐怖を覚える人=安定志向で変化が嫌いな人。

2.壊される事で既得権を失う人。

3.何かが大きく変わる時に、混乱も無く完璧に一気に変革できると思ってる人。

この中で、一番厄介なのは3の人。

3の人は今まで自分で何かを創ってきた経験がない人。なので、新しい物を創るプロセスには常に混乱や混沌が伴うし、時には問題も起こり清濁併せのむ必要もあるという事が理解できません。何か問題が起こると「だから言わんこっちゃない、やっぱりやめるべきだ。」などと言いだします。

全く新しい道を進むときは、混乱の中をとにかく進まなければならない、出来るかどうかじゃなく「とにかく、苦しくても振り返らずにやりきらなきゃダメなんだ!」という時期がある事を理解できないのです。

そのために、考え方や方向性には賛成する「総論賛成」でありながらも、いざ何かをやろうとすると「各論反対」で文句を言い始める。結果、根本からの変革が必要なのに、対処療法で場当たり的な対応しかできなくなり追い詰められていく。

とにかく、

社会保障費の税負担は増え続けていて、代表的なのは健康保険ですよね。医療費の赤字分だけで15兆円も支出してるんです、知っていましたか?医療費総額39兆円、保険料が約19兆円、自己負担が約5兆円、足りない15兆円は赤字ですね。これが今後さらに悪化して、医療費の赤字は25兆円になるとか言われていますよね。このままだと、自己負担100%にしても足りないといわれています。

よく公共事業が無駄遣いと言われますが、公共事業って総額いくらか知ってますか?6兆円弱くらいですよ。医療費だけでで25兆円の赤字ですから、公共事業を全面ストップしても全く足りません。

財務省の資料によると平成28年度予算で税収は約57兆円、それに対して社会保障関連費は32兆円、税収の半分以上です。さらに、地方交付金など地方に回す予算が約15兆円。これだけで、税収の殆どが無くなります

つまり、国にお金がありません。そのために、社会保障の国民負担額を増やし、増税し、支出を抑制する。

人口が減少し、労働人口の全人口に占める比率が低下、高齢者が増加。国民の社会保障費の負担が増加。消費に回せるお金は減り、企業の収益は悪化します。

日本の産業って輸出産業が注目されていますが、殆どの企業が内需依存なんですよ。日本の輸出額はGDPのうち17.4%にすぎません。ようするに、日本人が日本国内で消費する内需が伸びないと、日本経済は良くならないんです。

んで、話を戻すんですけど、給料が上がらないとか、景気が良くならないとか、イロイロという人が居ます。

が、そんな事は当たり前なんです!

だって、人口減るし、社会保障費の負担は増えるし、良くなる材料なんてどこにも無いんですもの。

逆に、政府の経済政策を失敗と非難「よくならないじゃないか!」なんて言う人に聞きたいんですけど、どうやれば良くなるんですか?と聞いてみたいですね。

私は、今の日本を少しでも暮らしやすい国にするには、何をするかじゃなく「何をやめるか」を議論する必要があると思いますよ。例えば年金制度を廃止して社会保障給付として生活保護なんかと一元化し、役所を減らすなど効率化によって行政コストを削減する。国民皆保険制度の見直し、高齢者とそれ以外を別々の制度にしたり保険の適用範囲を狭くして適用対象を減らすとか、とにかく出て行くお金を減らす必要がありますよね。

そうしなければ、国民の負担はさらに重くなり消費に回す資金が減っていきます。もうすでに結果が出ているじゃないですか、消費税増税と社会保障負担を増やした結果、個人消費が伸びずに内需は縮小、それに伴う内需産業の業績悪化、経済の縮小、と最悪のスパイラルが始まっています。地方も散々国の足をひっぱっていて、いくら予算を回しても「おかわり!」ばかり。

地方自治体に対しては、少なくない資金を与えているんだからいい加減に自前で稼げ!と言いたくなりますよね。なので、これからは地方自治体を公平に扱うのではなく、自力で稼ぐ力のある自治体へ集中投資して自立を即し、金を貰うばっかりで自力で稼げない自治体は切り捨てる。という選別は必要になると思います。

そうすれば、破たんした自治体から稼げる自治体への移住が促進され、人口の再配置で少なくとも疲弊した地方が足を引っ張って共倒れする状況を回避できるでしょう。いま人が住んでるところを全て守るのではなく、人が住む地域と自然に返す地域とに分けてしまえば良いのです。

日本はかつて7万あった自治体を1700まで減らして発展してきました。

地方自治体の消滅こそ社会の進歩

とにかく、政治家に全て任せて端から見てチャカすばかりじゃなく、国民一人ひとりが当事者意識を持って今後の国家のあり方、国民と政府の関係なども含めて真剣に考えてみる時期に来たんじゃないでしょうか。

最近、日本をヨイショするTV番組が多いのですが、日本は明らかに衰退期に入っています。過去の栄光に浸って現実逃避してる場合じゃないんです。いまの日本は、既に坂を転げ落ち始めています。なので、成長やかつての日本に返り咲く事を考えるのではなく、落ちる速度を緩めて安定させる事を考えるべきなんじゃないでしょうか。

まず現実を見ましょう、そして、とにかく自分の身を守る。世の中を変えるような力はありませんが、自分の人生をマネージメントする事は出来ます。自分が安定しなければ、人の為に働く事も出来ません。どのような状況になっても自分はやっていける、そういう準備をする時代になったのだと思います。

政府がどうとか、会社がどうとか、景気がどうじゃなく、回りに変わってもらうのを期待せず、まずは自分が変わらなければいけない。

まだ東京オリンピックもあります、時間的な余裕はあるでしょう。自分自身の未来の為に、今から、明日から、少し生き方を変えてみましょうよ。

 

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たくや@非正規編集長非正規農家兼ブロガー

投稿者プロフィール

現在は非正規社員で非正規農家、非正規ウェブメディアの自称編集長。
主に営業畑を渡り歩き、広報企画担当時にマーケティングを実地で勉強。
一部上場企業で営業課長、ベンチャー企業では営業本部長という肩書を貰った事もあります。
全国10以上の都市に転勤し、都会と田舎の格差に驚愕。地域活性化に興味を持ち、まちおこし関連の仕事をすることが現在の目標。

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