全国で空き家が2013年10月1日時点で820万戸を超え、今後の人口減少に伴い更なる増加が懸念されています。しかし新築住宅は建ち続けていて、増え続ける空き家をどうしていくのか社会的な問題となっています。そんな中で、地域内への移住者に向けて空き家を紹介する”空き家バンク”制度が各地に設けられ、少しずつ成果をあげてきています。
今回紹介するのは、佐賀市の隣にある「江北町」の空き家バンク。
「空き家に暮らす」というタイトルで新しくスタートしたウェブサイトは、実際に空き家暮らしを始めた人の体験談やQ&Aなどを取り入れた構成で、空き家暮らしの疑問に分かり易く答える作りになっています。また、空き家暮らしのインタビューに答える3組のうち2組は佐賀県内からの移住組で、残る一人も福岡県大川市と近隣地域からの移住者です。
新築住宅に憧れる気持ちは分かりますが、一度売れた時点でその家は中古住宅になります。新築のほうが資産価値が高いと思って購入しても、一度登記されただけで数十パーセントの価値下落。さらに、このような不安定な社会情勢で長期ローンを組むリスクを考えると、格安の中古住宅をリフォームして借入額を小さくして居住したほうが安全と思いませんか?
ローンが返せなくなったら売れば良いと思っている人もいるかもしれませんが、中古住宅が溢れている情勢では余程の好立地でなければ簡単には売れません。また、築年数が浅いうちだと売れたところで残債が残るケースが多く、家を失ったうえに住宅ローンの返済を続けるか自己破産をするかの選択を迫られるケースもあります。古い家でもリフォームをしっかりやれば、最新の住宅設備を導入する事も出来ます。新築が良いというのは、結局「新しい家に住みたい」という気分だけの問題といっても良いかもしれません。
江北町のサイトを少し覗いてみると、8DKで土間・かまど付きの戸建て住宅300万円という物件がありました(2015年4月3日現在)。普通のキッチンもあるとの事なので、何かのイベントや店舗スペースとして土間を使っても良いかもしれませんね。家族の了解が取れれば、私が購入して住みたいくらいです。休日は台所に立つことが多い私ですが、週に一度はかまどを使って炉端焼きとか楽しそうですよね。
今の日本は人口が増え続け真面目に働いてさえいれば生活が良くなっていった成長の時代が終わり、明治時代から考えても日本人が一度も経験したことのない人口減少の時代に変わる、日本近代史の中でも大きな転換期にあります。経済成長の中で常識とされていた住宅に対する考え方も、時代とともに変わっていかなければならないのかもしれませんね。
ということで、江北町は交通面でも便利な場所です。こんな素敵な空き家サイトが出来たのですから、いちど覗いてみてはいかがでしょう。お気に入りの物件に出会えるかもしれませんよ。
同時に空き家の活用を考えている方、空き家を売却したい方も同時に募集しています。各種問い合わせや制度の詳細は、下記リンクからご確認ください。
佐賀のおへそ江北町の豊かな暮らし方「空家で暮らす」ウェブサイト
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